第5回:村の散歩
たった4人というのは初めての体験だが、ボクのスタツアは、日程は日程として基本かなり自由度の効く、現場主義だ。現場で参加者から の要望を聞く・・・。言ってみればON-DEMANDツアーだ(もちろん多人数の時はできない)。
ダール、キゴマ、そしてカスルに着いた翌朝、ベッドから起き上がったボクの身体はいくぶん軋んでいた。疲れがたまっている感じだった。〝あ~、こないだのロケ(「情熱大陸」)から2か月ぶりだなあ、本当にまた来てしまったな、まさかスタディ・ツアーで本当に来られるとは思っていなかったな・・・〟なんて思いながら、朝飯に行くと、なんとみんなはとっても元気でさわやかな顔をしている。やっぱり、若さにはかなわないななんてありきたりの思いに一瞬ふけってみた。いつものようにオムレツにチャパティを注文して、後は コーヒーを飲む。ボクは最近身体のためにも必ず日本から好物の緑茶を持ってくる。朝に緑茶を飲むとなんだか落ち着いて少しほっとする。
今日のメイン?はハチミツ作りの工房を訪ねることだ。実は以前のロケの後カスルのハチミツを買って帰ったのだが、これが予想以上に美味しかったので、是非その製造現場を訪ねてみたかったのだ。ところが、車で行くものだとばかり思っていたのだが、フィリップが急に町まで歩いていくと言い出した。悪くはないがちょっとばかしマジかよと思った。仕方ないのでモテルの門を出て、歩き始めた。今日は朝から結構強い日差しが射している、しかしとにかくみんな元気だ、いや元気すぎる・・・!
2016年2月に催行した「現場へ行こう」タンザニア・スタディツアーに関する大津氏の手記。このツアーでは、大津氏独自の現地コネクションと強い安全への意識のもとブルンジから多くの難民が押し寄せるニャルグス難民キャンプを訪問しました。アフリカに30年以上通い続ける大津氏が、ツアーの様子や裏話、旅に関する教訓などを記しています。そこには参加されるお客様への思いも・・・。(連載/全19回)。