第19回:最後に
最近、IT、SNSを駆使して一部心ある若者たちによって、社会起業的国際貢献の輪が途上国を中心に広がりつつあるように思い頼もしい気もする。ただし一つだけ心掛けてもらいたいのは、そうした〝挑戦〟を始める前に、もっともっと現地で起きている問題、現実に対しても目を向けてもらいたいということだ。現地の情報は案外簡単に手に入る時代だ。しかしその手軽さの向こうには、〝情報〟を超えた本当の現実--苦しみや、悲しみがあることをさらに真摯に考えてもらいたい。さまざまな事情により現地滞在わずか1週間弱のこの〝スタディ・ツアー〟ではあるが、まず、入門的に現地、現場の問題、現実を知るには十分な時間であると思うし、これからもバックパックや個人旅行では絶対にいけない場所に皆さまをお連れしたいと思っています。
<了>
by shiro otsu
第18回 <
2016年2月に催行した「現場へ行こう」タンザニア・スタディツアーに関する大津氏の手記。このツアーでは、大津氏独自の現地コネクションと強い安全への意識のもとブルンジから多くの難民が押し寄せるニャルグス難民キャンプを訪問しました。アフリカに30年以上通い続ける大津氏が、ツアーの様子や裏話、旅に関する教訓などを記しています。そこには参加されるお客様への思いも・・・。(連載/全19回)。