体感型アフリカツアー

 

 

 

2020年8月30日(日)に行われた第 4 弾オンラインイベント【HAPA HAPA!アフリカ雑貨仕入れトーク】についてのFLEXスタッフによるレポートです。

 

会場:HAPA HAPA Gallery&Shop

住所:〒167-0053

東京都杉並区西荻南2丁目24-7 YT西荻窪 1階

店舗情報はこちら

 

過去イベントの詳細はこちら⇒

https://hapahapa-colophonfolkart.peatix.com/

 

 

▶プロローグ:トークライブゲストのお2人について

 

岡﨑 優子さん(ギャラリー&雑貨店HAPAHAPA 店主)

猿好きをきっかけに人類発祥の地、アフリカに興味を持ち、ケニアなど東アフリカ(ケニア、タンザニア、ウガンダ、ルワンダ)を中心に仕入れを行っています。

フリーの編集&ライターの活動をしながら2018年にギャラリー&雑貨店HAPA HAPAをオープンしています。

 

丸山 有紀子さん(colophon folk art 店主)

西アフリカ4カ国(ナイジェリア、トーゴ、ガーナ、コートジボワール)の旅をきっかけにアフリカにはまり、モノだけでなく、その根底にあるアフリカの文化や人に触れたいという思いが強くなり、2019年にcolophon folk artを立ち上げています。西アフリカを中心に仕入れを行っています。

 

 

お店を運営する〝大変さ〟に勝る〝楽しさ〟がある。

アフリカに興味をもったきっかけ~お店を開くまでの経緯

海外青年協力隊に応募してキルギスに行くことが決まっていた丸山さん。

西アフリカのツアー参加をきっかけに、アフリカの土地・人柄に惚れ込み、

キルギスへの渡航を辞めます。アフリカを実際に訪ねたことで、「もう一度アフリカへ行きたい!!」という思いが強くなったと語ってくれました。

 

その決意を胸に抱いてから約5年後、様々な国に買い付けに行くには1ヶ月ほど時間を要するということで会社勤めの間は行けないかもしれないという思いから、「人生一度きりだし、仕入れを始めてみよう!」と決断しました。

 

元々、仕事や趣味でアフリカの品々を集めていた岡﨑さん。

定年を迎える山口県出身の両親から「第二の人生はカフェを経営して、アフリカのお面や工芸品を飾りたい!」と相談されました。

行動力のある岡﨑さん一家、1993年には、まだ海外へ行ったことのない岡﨑さんのお母様とおふたりでケニアへ渡航します。「アフリカがすごく楽しい ♪」 という話を聞いていたお母様は、ご自身で仕入れをしてみたいとなったそうです。

 

お店は宇部市で1994年から20年間営業していて、その間に、アフリカを知ってもらうための企画展やコンサートを開催しました。その後、岡﨑さんがお店を引き継ぐことになり、東京で土地を探し、2年前にやっと現在の土地に巡り合いました。

 

今どき雑貨屋さんをやりたいと思ったらネットでもできますが、モノを売るだけでなく、店舗を持つことでアフリカのことを発信したり、アフリカに限らず色々な国のものを紹介したいと思い、リアル店舗にこだわってこのお店をオープンしたと力強く語ってくれました。

 

 

▶アフリカの水を飲んだ者はもう一度アフリカに帰る

行くと癖になる。アフリカの魅力

アフリカに行くと、エネルギッシュな人たちが強かに生きている姿に刺激を受けることが多くあるそうです!

旅行中に嫌なことがあったとしても後で思い返すと絶対笑い話にできるようなその土地の魅力があるんだとおふたりともうなずいていました。例えば、ケニアには約250の部族があり、部族が大事にしているものが形となって現れるのがアートの魅力といいます。

 

アフリカの雰囲気と肌が合う、合わないが人それぞれあると思いますが、「合う」と何度もも行きたい!と思えるようになる魅力があると語ってくれました。

 

また、どこの国に対しても同じことが言えると思うのですが、1度訪れて好きになったところをまた気持ちが高まってから行くので、旅行の計画をたてるときも楽しいし、行ってからも色々と新たな体験があるのでハマっていくのかなと。

 

 

▶肌で感じる“人とヒト〟‶人とモノ〟の巡り合わせ

どのような地域で仕入れを行っている?

 

西アフリカ地域の8カ国(マリ、ブルキナファソ、ニジェール、コートジボワール、ガーナ、トーゴ、ベナン、ナイジェリア)を中心に仕入れをしている丸山さん。

岡﨑さんは、ケニア、タンザニアを中心に仕入れを行いますが、大抵のものはケニアのナイロビで揃うとのこと。

長年このような仕入れの仕事をしていると、個人的な繋がりから彼らの友人を紹介され、良い人、良い物が自然と寄ってくるようになるそうです。また、アフリカ商人のネットワークはすごく繋がりが深く、自分が儲けたら友達にも儲けさせたいという強い絆があるらしい!?

 

 

仕入れに行く時は、これを買いたい!手に入れたい!と決めて行く?

岡﨑さん曰く、骨董やアートに関しては事前にアフリカ美術の本を見て大体当たりをつけていき、雑貨に関しては実際に行ってみないとわからず、毎年変わった雑貨を見つけることができるのが魅力だといいます。

 

旅行者におすすめのマーケットは?

ケニアでは、ショッピングモールにいくと値段は高いですが、クオリティーの良いものが得られます。行くだけで疲れますが、「交渉が楽しい!色々なものを見たい!」という方は、スラムの人たちが持ち寄り、400〜500くらいの出店があるマーケットがオススメ!!事前にショッピングモールやサイトを見て、どんなものがあるのか目を養ってからマーケットへ行くのがポイントです。

 

 

▶時代を越えていけ!!アフリカの伝統工芸品

トークイベント中に紹介された品々

 

①サイザルバック:手作りのかごバッグ

②アフリカプリント(ワックスプリント):伝統的なものから煌びやかなものまである布

③マサイ族のイヤリング(右上):おばちゃん達の手作りであり、収入源のひとつ

④仮面:ひとつひとつにストーリーや意味がある

⑤ドゴン:マリ共和国の工芸品

⑥泥染め:マリ共和国の都市セグーの有名な布

⑦ひょうたんマラカス:体の不自由な人の職場となっている工房で作製されます

⑧カズリビーズ:シングルマザー等の生活を助けるための工房で作製。トレードビーズともいわれます。

⑨イベジ人形:ナイジェリア・ヨルバ民族の工芸品

⑩イフェのブロンズの銅像:アフリカ美術で有名な工芸品のひとつ

⑪コートジボワール・ダン族のマスク:サッカーのディディエ・ドログバ選手の横顔に似ている?!(独断です)

 

 

▶最後

 

今回のトークイベント『アフリカ雑貨の仕入れ』では、仕入れのプロフェッショナルからアフリカ工芸品の特徴や異国の人々との付き合い方を学びました。

特に、仮面にはそれぞれストーリーがあるというお話が印象に残っています。アフリカの工芸品は機械では再現できません。人の手があってこそ表現できるものと感じました。

 

これらの素晴らしい芸術を次の世代へ引き継ぐ為には、何をすべきでしょうか。

 

『工芸品を作る職人(売り手)と買い手の繋がり』を絶やさないこと。この関係を続けることで職人の生活が成り立ち、伝統が継承されるのではないだろうか。

 

アフリカは日本から約1万キロメートル以上離れた遠い土地ですが、今日ではインターネットを通じて身近に感じることができます。コロナ禍にあって海外への渡航が難しい状況ですから、おふたりのようにアフリカを愛し、発信している人の情報に目を向けて『自分好みのアフリカ雑貨』を探してみてください!

 

アフリカについて初めて知った人も、元々知っていた人も『アフリカを訪れ、現地でリアルな体験をしたい!』と思えるお話が聞けたのではないでしょうか。

 

アサンテサーナ!(スワヒリ語 ありがとう)