体感型アフリカツアー

第12回:難民キャンプ訪問のハードル

 

カスル1日目の夕食は何だったか・・・はっきり覚えていないが、たぶん限られた選択肢かないので、チキンか肉、それにチャパティ、オア、ライス+野菜炒め風だったかもしれない、もちろんお酒が好きなみんながタンザニアビールを飲んだことは当然だった。そんな輪に加わり、他愛ない話をしながらもボクの心は明日の難民キャンプ訪問の可否のことが少し引っ掛かっていた。今回のスタツアの目玉は、間違いなく〝ニャルグス難民 キャンプ〟訪問だった。絶対にはずせないし実現しなければならない。フィリップ経由のタンザニアサイド(キャンプは一見国連UNHCRが仕切っているように見えるが実際は、UNHCRも敷地の確保、管理運営に関しては、タンザニア政府の内務省(MHA/Ministry-of-Home-Affairs) の許可を得なければならない)の許可を得なければならない。事前に根回しをしておいたので許可はOKで問題なかった。ただ、ブリーフィングのこともあるし一応現場を仕切っているUNHCRからの直接の訪問許可に関しても失礼のないよう気を使った。一端町歩きから戻った後夕方ボクとフィリップは町はずれにあるUNHCRのオフィスに行った。そこには「情熱大陸」のロケの時にお世話になったUNHCRの日本人スタッフであるKさんがいた。すでに日本のUNHCRオフィスも含め何度か訪問についてはお話ししていたが、直接の返事をいただいていなかったのでわずかながらも不安はあった。フィリップによれば全く問題ないとのことだったが・・・・、高いお金を払って参加していただいているみんなのこと考えれば、失敗する(断られる)わけにはいかないのだ。 UNHCRの門で来訪を告げ待っていると、Kさんがやって来た。しかもちょっとはにかんだような笑顔だったので、一気にほっとした。さらにお願いしておい たブリーフィングについてもお願いした。ボクが持参したKさんの大好物、カップラーメンの効果もあったのかも(失礼)。

これで明日のキャンプ訪問も大丈夫だろう、ホテルに帰ってからみんなと飲んだビールは美味しかった。アフリカの現場で事を実現させていくということは、実は簡単ではない。かなりの根回し、相当な謙虚な姿勢が求められる。感謝も忘れてはならない、それでもダメな場合があるのがアフリカだ。

 

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2016年2月に催行した「現場へ行こう」タンザニア・スタディツアーに関する大津氏の手記。このツアーでは、大津氏独自の現地コネクションと強い安全への意識のもとブルンジから多くの難民が押し寄せるニャルグス難民キャンプを訪問しました。アフリカに30年以上通い続ける大津氏が、ツアーの様子や裏話、旅に関する教訓などを記しています。そこには参加されるお客様への思いも・・・。(連載/全19回)。